10年後、30年後、メンテナンスは必要ですか？

天然石なので、化粧スレートのように15年に一度の塗装などは必要ありません。
ただ、石と石の間に設置している「水切り金具」が、ガリバリウム鋼板という部材で作られているため、約40～50年程でメンテナンスが必要になります。
そこで、現在ではステンレス製の「水切り金具」を用意しております。
ステンレス製は、半永久的に錆びることがありませんので、メンテナンスもフリーです。
石屋根の耐久性と持続性は、何百年経っても美しくあり続けるヨーロッパの石屋根を見れば一目瞭然です。

石なのに重たくないのでしょうか？

クールーフは1枚が600角と大きく瓦に比べ重なる部分が少ないため、平米あたりの重さは、瓦と化粧スレートの間に位置します。
クールーフの平米あたりの重さは約285N/㎡（29Kg/㎡）となり、耐力壁計算時の基準である「建築基準法施行令第46条」および構造計算時の基準である「建築基準法施行令第84条」より、クールーフは軽い屋根として計算できます。

地震で割れたり、落ちたり、台風で飛んだりしないでしょうか？

大きな地震で割れや剥離の可能性はあると思います。
ただ、瓦のようにほとんどが崩れて落ちるということは極めて少ないと考えています。東日本大震災でも、割れや落下などの報告は入っていません。
クールーフは建築基準法に基づいた耐風圧試験を行っており、風速46mまで耐える結果が出ています。

どうして夏涼しいのですか？逆に冬は寒くならないですか？

夏は石の屋根が日傘のような効果を齎します。日傘は太陽の光を遮り横からは風を受けるので涼しいのですが、クールーフも同じ原理です。
夏の晴れた日は必ず風速2～3mの風が吹いています。
その風邪が石葺きの隙間を利用して、屋根部の熱を自然換気してくれるのです。
当然、石自体は非常に暑くなりますが、フックのおかげでその熱が下の面にまで伝わらないのです。
また、クールーフだから冬に寒いということはありません。
その答えは、夏涼しく冬暖かい家を作るにはどうしたらいいのかを考えると見えてきます。
夏に室内を涼しく保つには外部からの熱を遮り、冬暖かく保つには室内の熱を外に逃さないことが重要です。建物では、断熱材は冬暖かく暮らすのに重要な部分です。
このことから、断熱性能を確保すれば、屋根がクールーフであっても暖かく暮らせるということになります。

石の隙間から雨や強風が入ってきたりしませんか？

建物内に侵入（雨漏り）することはありません。
たしかに、石と石の間に隙間があるので台風などの強風の場合、隙間から水が入ることがあります。ですが、石の下には防水紙を敷いていますので、建物へ水が入ることはありません。
勾配が緩い屋根では、勾配のきつい屋根に比べて石と石の間からの水の侵入が予想されます。
そのような場合には、波板を石の下に設置し水の侵入を防ぐ対策を行います。
風の強い地域で雨漏りが心配な場合は、防水紙を二重に施工するなどの対策をご検討ください。また、石と石が重なって付いているように見えますが、石と石の間には「水切り金具」という部材が入っているので、約10mm程の隙間があっても、毛細管現象で野地板まで水が侵入することもありません。

石葺き屋根の家は、建築費が高くなりませんか？

良質の粘板岩を海外より大量に直輸入しているため、石のコストをかなり抑えております。
従来の石葺きの常識を覆すコストパフォーマンスになっておりますので、高くはないと自負しております。更に建築後のメンテナンスに掛かる費用など、家の生涯コストを考えると決して高くありません。