200年住宅「夢創り HABITA YUWA」
「HABITA」とは
日本の住まいの新ブランド「HABITA」は大断面木構造での200年住宅の実現を目指しています。
200年をゆうに超えて今も生き残る古民家から学んださまざまな知恵と心を取り入れて、それらを先進技術によって再現してゆきます。
1000年以上の耐久性がある木という素材は大切な地球環境を守る役割も果たします。大断面の木造住宅は、いわば、CO2を貯蔵する貴重な森なのです。
200年住宅「HABITA」―。ここから日本の住まいのあり方は変わってゆくでしょう。
大断面木構造体
大断面木構造「HABITA」の200年住宅では、5寸(150mm)角の柱や、1尺(300mm)の梁を住宅の骨組となる構造体に使用しています。一般的な構造材の住宅に比べて、約2倍の木材料を使うことになります。
構造強度について解かれば解かるほど、より少ない材料で基準にあった強度計算値を出し、差額を利益にしてゆく活動につながりかねません。大断面の構造体を扱うのは強度に対する不安ではなく、耐久性への対処です。古民家もそのように造られてきました。
そして材に対する愛着の心が芽生えるからこそ、自分の世代で壊してはいけないという意識を生み、世の中に残してゆくべき家となるのです。
木構造「現し(あらわし)」
200年、500年、1000年以上と歳月を重ねている木造建築は、「現し」の収まりになっています。それは日本の住宅だけではなく、世界各地に残る古い民家にも同様に共通の収まりです。
木は生きて成長しているときだけでなく、切られて建材になってからも呼吸をしています。住宅の中でさまざまな部位に使われている木材を、窒息の状態にすることは避けておかなければならないのです。
どうしてビニールクロスや壁紙などを貼って、その価値を認めるべき構造体を隠す必要があるのでしょうか。むしろ現しにすることによって、木構造の材質に対する信頼感は大きくなり、場合によっては余分なコストも下がるのです。
国産材の使用
幸いにもわが国の先人たちは、多くの木材資源を残してくれました。
戦後に植えられた樹齢60年の国産材として育っているのです。
一本一本の年輪が積もり、毎年9,000万立米の木材が増加している中で、国産材供給量は2,000万立米に過ぎません。
しかもその多くは人工材です。
木は地球温暖化の原因とされているCO2を固定化させる貴重な環境資源です。
しかも伐採され加工された後もCO2を保持し続けます。
つまり長期耐用の木造住宅はCO2を貯蔵する第2の森でもあるのです。
HABITAの提案する大断面木構造の住まいづくりは環境保全のためにも、日本で育ったこの価値ある樹木の価値を活用してゆきます。
集成材の活用
集成材とは、ラミナー(厚さ2~3cmほどに製材し、節や割れなどを取り除いた板)を繊維の方向に平行して重ね、貼り合わせてひとつにした建材のことです。
一度ラミナーに加工するため乾燥の行程も確実になり、さらに積層することでムクの木材よりも寸法の変化が少ないというメリットがあります。
また、表には見えない欠点を取り除きながら工業製品として製造するので一定の強度を確保できます。
現在までに残された古民家のような大断面の木構造を、本格的に実現するには、木質資源も、長期の乾燥時間も足りません。
古くて正しいことを実現するための、新しい技術があってこそ現代の200年住宅が可能になります。
金物工法
木材の接合仕口は木構造のまさに要です。
伝統工法の中では、今でも大切に守り継がれています。
しかし大断面の木材があればこそ生かされる技術であり、複雑な形状の加工を小断面の木材の中で施しては、大きな断面欠損を伴う加工になりかねません。
また、加工が確実にできる職人も減っているのが現実です。
HABITAでは、柱や梁の接合部に欠損部分が少ない金物による工法を採用しています。
集成材の計算された強度とあいまって確かな家づくりが可能になります。
また、接合金属も工場であらかじめセットしておくことで現場での組立作業も短縮され、組立施工による品質のばらつきも解消されます。
ポスト&ビーム
キッチンやトイレ・洗面をはじめ電化製品などなかった時代の古民家が、現代の生活に合うように再生できるのには、構造体の構成上の理由もあります。
古い日本の住宅は、間面記法で表される家の形状が標準的でした。
「間面」の家とは柱と梁を、格子状に規則的に配置した簡素な構造体の組み方であり、現代の言葉でいえばポスト&ビーム工法です。
LDKで表されるような、部屋を組み合わせて設計した住宅では、100年を超えた家族や生活・技術・様式の変化には対応しきれない可能性があるのです。
HABITAの構造設計は、この「間面」のつくりを基本にして進めてゆきます。