
被害に遭って後悔してからでは遅い防犯対策
家族にとって大切な憩いの場である家は、“暮らしの理想を叶える素敵な空間”であるのと同時に“セキュリティ面にも配慮がなされた安心の空間”でありたいものです。
ただ、日本における侵入窃盗の件数は年々、減少傾向にはあるものの、2015年の住宅を対象とした事件だけでも46,091件発生(※)しています。
実に一日当たり約126件の住宅への侵入窃盗事件が発生しており、この数値を見るだけでも住まいにおける防犯対策は必須だといえます。
いくら円満な生活を過ごせていたとしても、泥棒被害があることで幸せな家庭が壊れてしまうケースも少なくありません。
事件に巻き込まれることで大切な財産や資産を失うだけでなく、最悪の場合は犯罪者と遭遇することで命の危険にさらされる可能性もゼロではないのです。
取り返しのつかないような被害に遭う前に、常日頃から防犯対策を講じることが重要になります。
ただ、家の造りをすぐに変えることはできないので、注文住宅を建てる前であれば、あらかじめ防犯対策がなされた家づくりをご検討されることをおすすめします。
不法侵入や空き巣、盗難などの被害が心配される家では、安心して生活できないはずです。
事件に巻き込まれてから後悔しても時すでに遅しなので、不審者が近寄れない防犯対策を施した家づくりを構想段階から心がけるようにしましょう。
※参照元:警視庁住まいる防犯110番
https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki26/theme_a/a_b_1.html

空き巣や侵入強盗の手口とその対策
防犯対策を行ううえで、重要になってくるのが空き巣や強盗の侵入方法の把握です。それを認識しているだけでも、対策への意識がだいぶ変わってきます。不審者の侵入経路として多いのは窓とドアです。
窓からの侵入するケースの実に半数以上が「ガラス破り」によるもので、次が無施錠の窓からの侵入になります。つまり、窓の鍵をしっかりかけていても、侵入される可能性は十分にありうるというわけです。
ドアからの侵入に関しては、無施錠の際が一番多く、次にドアのピッキングが続いています。
このように不審者は窓やドアからの侵入するケースが多いので、家づくりの際はこれらの箇所を重点的に強化するようにしましょう。たとえば一階の窓を防犯ガラスにするのも対策の一つです。
通常のガラスでは泥棒が割るのに10秒もかからないと言われています。
そのため、ヒビが入っても割れなかったり、割るのに時間がかかったりするガラスなだけでも、犯罪の防止率が高まります。
さらに開けにくい鍵を取りつけたり、サブロックをつけて二重の鍵にしたりするだけでも効果絶大です。
玄関のドアの鍵を破って侵入するケースの対策としては、ピッキング対策の施された玄関ドアにすることが最善の策になります。
ドアの鍵が開けづらければ、それだけで泥棒が諦める可能性が高まります。
具体的には形状が特殊な鍵にしたり、セキュリティの強化されたサムターン錠にしたり、カードキーにしたりするなど方法があるので、防犯率の高い鍵の設置を検討してみましょう。

防犯対策のなされた注文住宅を建てるようにしましょう
建物自体のセキュリティを上げる策としては、外塀と建物との通路部分に砂利を敷いて、人が歩くと音がするようにしたり、人が通ったらライトが点灯するようにしたりする方法があります。
家の裏手にある窓にはシャッターを設置し、窓ガラスまで容易に到達できないようにしておくのもいい方法でしょう。
また、外構に関しては高い塀だと、通りからの死角を作るので侵入しやすくなると言われています。
塀は敷地内が適度に見通せる高さにし、生垣は高く作らない、グリルフェンスを活用するといった工夫をしましょう。
玄関付近に防犯カメラを設置することも犯罪の抑止力になります。
カメラがあるだけでも泥棒は嫌がるので、防犯意識が高い家だとアピールにもなるのです。
このように家を建てる段階から、安全面を強化した防犯を意識した家づくりを行うようにしましょう。侵入者は手っ取り早く短時間で犯行に及ぶのであり、目立つことを嫌います。
そのため、歩くと音がしたり、簡単に開けられなかったりなどちょっとした工夫だけでも大きな効果があります。犯罪は未然に防げるだけに、その可能性を限りなくゼロに近づけるためにも、注文住宅を建てる際には防犯対策を意識しましょう。