家族乗り合い

注文住宅ならではの好みを反映させた間取り

  • 「子どもたちが走り回って遊べる庭」
  • 「お母さんが食事の支度がしやすいキッチン」
  • 「お父さんが静かな読書の時間を持てる書斎」
  • 「家族団欒で楽しく食事を囲める吹き抜けのリビング」

上記のような憧れの暮らしを実現できるのが「注文住宅」です。建売住宅と異なり、注文住宅は一つひとつのつくりにこだわって設計・デザインを行えます。そのため、そこで暮らす家族の好みを反映させた間取りを実現でき、理想の暮らしを手にできます。

ただ、一点注意しなければならないのは、理想が先走ってしまい現実とはかけ離れた家ができてしまうことです。家が暮らす人にとって生活しにくいと誰にとっても幸せではありません。家族に合った家を建てるためにも、まずは家族構成を把握し、どのような間取りの家が必要なのかを整理することが重要です。

建てる前に家族の人員計画を明確にしよう

注文住宅の最大のウリは自由設計ですが、家族構成とマッチしていない機能性を欠いた家を建ててしまうと最終的に残るのは後悔だけです。近未来だけでなく、できれば10年後や20年後も想定して家づくりの構想を練りましょう。

住まいでの暮らし方を想定するうえで重要なのは、そこで暮らす家族の人数や年齢層を考慮することです。たとえば子どもを将来的に3人つくりたい場合は、それぞれの部屋を設けるか、広い子ども部屋を設計する必要があります。また、将来的な親との同居を考えている場合は、二世帯住宅として機能する家の構造を考えておくべきでしょう。

家はそこに住む人たちの生活を支えるので、将来的にどの世代の人が何人で暮らすという“家族の人員計画”を明確にしておくことが大切です。また、犬や猫などの動物好きの家庭では、ペットを飼いやすいつくりをあらかじめ考えておくといいでしょう。ペットも大切な家族の一員です。人だけでなくペットも伸び伸びと過ごせる環境を整えてあげましょう。

間取りでの失敗の多くはイメージ不足によるもの

注文住宅を建てた後に「間取りを失敗した」「もっと違うつくりにすればよかった」と後悔する方も多いようです。実際にどのような失敗が多いのでしょうか。よくある間取りを失敗するケースを一覧で紹介します。

【よくある間取りを失敗するケース】

  • ・思っていたよりもリビングが狭かった。図面上での広さの感じがよくつかめなかった。
  • ・子ども室の家具の配置はどうにでもなると思い、広さだけを確保した。いざベットと机、本棚を置いてみると入口扉、窓、コンセントなどうまくいかず、落ち着かない子ども部屋になってしまった。間取りが決まった段階でそこに置く
  • 予定の家具を図面の中に入れて検討しておけばよかった。
  • ・リビングに大きな吹き抜けをつくることが憧れ。しかしいざ実際に住んでみると、寒いし音も響くしで落ちつかなかった。憧れと自分たちの生活スタイルは違うことを思い知らされた。もっと想像力を働かせるべきだった。
  • ・窓の位置と庭の植栽がバラバラ。室内からの見え方を考慮すべきだった。
  • ・玄関から見えるところにトイレのドアがある。もっと考えて間取りを決めるべきだった。

さまざまな失敗がありますが、共通していえることは生活をするうえでのイメージ不足です。期待に胸をむくらませて注文住宅を建てるのはもちろん素敵なことですが、今後何十年も暮らす場所なので、自分たちの生活に合った家を建てなければなりません。暮らしを想定できない家をつくってしまうと、間取りの面で失敗することになるでしょう。注文住宅を建てる際は“家族の人員計画”をもとにそこでの“暮らしの未来予想図”を描くことが大切なのです。