情報を見る目

注文住宅は購入前の事前準備が大切

当連載コラムでも何度もお伝えしていますが、家は人生においてそう何度もない大きな買い物だといえます。購入後に「失敗した」「イメージと違った」と嘆いてもそれは後の祭りです。金額が数千万単位になるだけに安易に決断してしまうことは避けたいところです。

特に購入する家が注文住宅であれば、なおさら慎重を期す必要があります。設計やデザインを自由に選べ、文字通りオンリーワンの家を建てられる点は魅力ですが、ノープランで進めてしまうとその反動が後になってから響いてくることになるでしょう。

ある意味“ハイリスクハイリターンな住宅”ともいえるだけに、その後の生活を満喫するためにも事前にできる情報収集などの準備を怠らないようにしましょう。では、注文住宅を建てるうえでどのような方法で情報を集まればいいのでしょうか?

準備

情報収集にはさまざまな手段を活用しよう

まず情報収集の手段として手っ取り早いのがインターネットです。現代では自社のホームページを持っていない会社の方が珍しいという時代になったので、気になる工務店やハウスメーカーなどがありましたら、片っ端から調べるようにしましょう。そうすることでそれぞれの会社の特徴や傾向もつかめるようになります。インターネットは事前準備の初歩といえるでしょう。

次におすすめしたいのが雑誌です。住宅情報雑誌は非常に洗練されているものが多いので、住みたい家のイメージを膨らませるにはちょうどいい媒体です。「家のことまるわかり図鑑」など、“注文住宅のイロハ”をコンプリートしている雑誌は少なくとも1冊は購入しておきたいところ。家の間取りや雰囲気をイメージするうえで必ず役に立つはずです。

最後に行うべきなのは、住宅展示場やモデルハウスに足を運び、家の素材やつくりなどを「見て」「触って」「確かめる」ことです。インターネットや雑誌は情報収集において有効な媒体ですが、やっぱりどんな家になるのかを直接確かめることが一番の情報収集となりえます。家に対するイメージが固まってきた場合には、必ず完成見学会などのイベントに参加してみましょう。

購入を決定する際は複数の決め手を

【注文住宅における情報収集の手段】

  • (1)まずはインターネットでできるだけ多くの情報を集め、比較する
  • (2)価値ある情報が凝縮された雑誌を購入し、家の参考書とする
  • (3)住宅展示場、モデルハウス、完成見学会などに出向き、家の雰囲気を肌で感じる

上記のような方法で情報を集めたら、いざ注文住宅を購入するタイミングです。ただ、ここでも気をつけてもらいたい点は、複数の決め手で判断することです。注文住宅には値段・工期・立地・広さ・デザインとさまざまな要素を抑えておく必要があります。

たとえば「値段が安かったから」などの一元的な決め手だけで購入を決めてしますと失敗する可能性が高くなります。コラム冒頭でもお話ししましたが、家は一生にそう何度もない高価な買い物です。だからこそさまざまな要因を吟味したうえで購入を決定すべきでしょう。こだわりが強いと家族から嫌な顔をされるかもしれませんが、将来的に後悔するよりかは断然ましなのではないでしょうか。