車好きが憧れるガレージ付きの一戸建て
車をこよなく愛す方にとって大切な愛車を管理するための場所選びは、家選びと同じくらいに重要な意味を持つでしょう。近くに駐車場を借りるという選択肢もありますが、「家からすぐに車に乗って出発したい」「大切な車が雨風にさらされるのは嫌だ」「駐車するスペースを趣味の部屋としても活用したい」などの理由から、自宅に立派なガレージを併設する方も少なくありません。
生活の拠点となる我が家にガレージを建設するということは、“車好きの方にとっての一つの悲願”なのではないでしょうか。そうした理想的な“車をとともに暮らす生活”も注文住宅の自由設計ならば、実現することが可能です。生活のプライオリティの中で車が上位にあるという方は、車を大切に維持できるガレージの建設をおすすめします。
ただ、車好きの方にとって車を保持するうえでネックになるものがあります。それはズバリ、お金です。特に土地代が高く、スペースが限られた東京の都心部では、車を保有するだけでもかなりの費用がかかります。電車やバスなどの交通網が発展している都心部では、もはや“車なしでの生活”でも不自由のない環境がそろっているともいえます。
本当に必要? 23区内における車保有の実態
都道府県別統計とランキングで見る県民性(※)の2015年のデータでは、実際に東京での車を保有している家庭の割合は、全国で最下位です。車所有の台数に関しては、愛知県(406万台)に次ぐ314万台で2位に位置していますが、人口における割合で考えると保有率はかなり少ないといえます。
また、東京は交通量が多いため、特に日中の移動に関しては渋滞に巻き込まれる可能性も高くなります。スムーズな移動を考えるのであれば、電車やバスといった公共の交通手段を利用した方が得策といえる場合も多いです。出かけ先での駐車場代もバカにならず、コインパーキングの費用も他の地域と比べてかなり高額になります。目的地に到着しているものの、「駐車場を探すのに1時間かかった」なんてこともざらにあるでしょう。
ただ、そうしたデメリットがあるものの、車を保有していると何かと便利であるのも確かです。交通状況も深夜帯であれば、車が一番使い勝手のいい手段といえます。また、体調の悪いお年寄りの方や小さなお子さんの送り迎えなどの際は車が大活躍します。維持費や使い勝手の面で、都心部ではベストの交通とはいえないかもしれませんが、“あると便利”であることは間違いありません。
注文住宅ならではの車所有のテクニック
都内でも特に世田谷区、杉並区、新宿区、中野区、渋谷区など人気の居住エリアでは、自宅に駐車スペースを確保しおらず、別途で駐車場代を払うとなるとかなり高くつきます。高級住宅地のエリアでは、一台分だけで月額3万円以上するというケースもあり、車を所有する場合でも自宅にスペースを確保する方が将来的に見ても節約できるのではないでしょうか。
ただ、「駐車場をつくるスペースがない……」という土地の広さに関する問題には必ず直面することになります。そうした場合に活かされるのが、狭小地にガレージを建設する注文住宅ならではの工夫です。注文住宅では、ガレージを含めた間取り、玄関位置を考えた自由設計を実現できます。
例えば、ビルトインガレージのある3階建てにすることで駐車場付きでも居住スペースをきちんと確保できます。また、坂道の途中など高低差がある土地の場合は、その特性を活かして掘り込んだ半地下のガレージにするとデザイン性も機能性でも優れた家になるでしょう。
東京の都心部でガレージ付きの家を建てるのは、確かにハードルは低くはないといえます。しかし、これから子どもが成長する子育て世代などにとっては車があると大変便利です。将来のことを真剣に考えるのであれば、思い切ってガレージ付きの一戸建てにするのも悪くはない選択ではないでしょうか。