
幼少期で育った環境がその後の人生に大きく影響する?
みなさんは幼少期をどんな場所でお過ごしになられましたか? 緑豊かで川のせせらぎが聞こえるような大自然に溢れる場所、海の近くでマリンスポーツや海水浴が盛んな土地、時代の先端を常に走るアクセスが便利な都心など、人によって「育った環境」は大きく異なるはずです。
現在のご自身を形成している物の考え方や方言などの言葉遣いなどは、環境に大きな影響を受けていることは間違いありません。だからこそ、お子様がいらっしゃる方であれば、「自分の子どもをなるべく“いい環境”で伸び伸びと育てたい」と考えるのが自然の流れではないでしょうか。
当連載コラムの第13回では、「子育て」に向いている街の条件をご紹介します。注文住宅を建てる際は、日常生活にプラスしてどのように子育てをしていけばいいか、またどんな土地なら子育てがしやすいかを考慮したうえで土地を選ぶことをおすすめします。

お子様の健やかな成長のために着目しておきたい4つの環境
注文住宅を建てる際には、少なくない費用がかかりますので、そう簡単に引っ越しを検討することはできません。従って土地選びの初期段階で、子どもをどのような環境で育てたいかを明確にしておく必要があります。
では、一体どんな土地が子育てに向いているのでしょうか? 大きく分けて「立地環境」「自然環境」「教育環境」「支援環境」の4つの環境に注目すべきだといえます。
4つの環境における注目すべきポイント- 立地環境
- 犯罪率や交通事故発生率がどれくらいか
- 周辺に商店や病院などが充実しているか
- 電車やバスなどの交通のアクセスがいいか
- 自然環境
- 近くに公園などの子どもが遊べる場所はあるか
- 山や海など人が手を入れていない自然があるか
- リサイクルなどエコを意識した街かどうか
- 教育環境
- 家の近くに教育環境が充実した学校があるか
- 塾やスポーツなどの習い事の教室があるか
- 地域をあげた学びや交流のイベントがあるか
- 支援環境
- 医療費などの助成制度があるかどうか
- 子どもがいる家庭への補助があるかどうか
- 待機児童数がどの程度多いのか
上記のように環境面だけをカテゴライズしても、考慮すべきポイントはたくさんあります。これらの環境や土地柄についてはご自身の行いで変えられるようなことではないため、事前に注文住宅を建てることを検討しているエリアの自治体のことについてよく調べておきましょう。
一般的に“住みやすい土地”と評判の高い地域では、街の雰囲気がいいのはもちろん、上記の項目の多くをカバーしている地域であるといえます。

10年後、20年後も見据えた土地選びを実践しましょう
注文住宅を建てる土地を探す際には、さまざまな条件を考慮する必要があります。立地、自然、教育、支援など多くの条件がありますが、家族で暮らすうえでベストな選択を考えるようにしましょう。
特に家は“人生最大の買い物”ともいわれるだけに、そう簡単に買い直しや建て直しをすることはできません。そのため、今の生活はもちろんのこと、お子様が育つ過程を想像した10年、20年後も見据えて土地選びをすることが大切です。お子様が遊び、そして学ぶことに不自由のない環境かどうか。そして、支援制度が充実しているか、今一度チェックしてみるといいでしょう。
また、下見の際にどんな地形か、駅までの距離、交通量、公園の数、自然環境の豊かさについてはある程度把握できますが、上記で紹介した4つのカテゴリーの中でも「教育環境」や「支援環境」の2つは、住んでみて初めて内情を知るというケースがほとんどです。住み始めてから「知らなかった。事前に調べておけばよかった」ということがないように、保育園や学校などの情報や子育てにおける自治体の支援制度についてはあらかじめ把握しておくことにしましょう。
