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オーダーメイドの注文住宅は割高!?

家は人生において“もっとも大きな買い物”になるケースがほとんどです。多くの方はローンを組み、数十年のスパンで費用の返済を行うことになります。長期にわたり支払いを続けなければならないだけに、自宅があまり好きでなかったり、満足できていなかったりすると、返済による苦痛と重圧ばかりを感じてしまうかもしれません。

ただでさえお金がかかる“高い買い物”なだけに、今後、家の購入を検討されている方には、ご自身の趣味趣向を反映できる注文住宅がおすすめです。
売り出された時にはすでに完成しており規格やデザインがフォーマット化している建売住宅よりも、注文住宅ならコストが余分にかかりますが、その分ご自身の要望や想いといった“こだわりの面”を反映できる点が強みであり、お金をかける価値があるのではないでしょうか。

「こだわり」と「料金」。この2つを天秤にかけたとき、“あなたの針”はどちらに傾くでしょうか?
おそらくどちらを選択しても間違いではないでしょう。
ただ、今後10年、20年と暮らしの拠点となるマイホームなだけに、思い切ってオーダーメイドの注文住宅を選ぶことで、この先何十年と自宅で過ごす際の満足感が変わってくるかもしれません。

暮らしを豊かにする天然素材に投資する価値アリ

こだわりの反映に関してもっとも顕著だといえるのが「素材」といえるかもしれません。リーズナブルに家を建てたいとお考えの場合は、徹底して安価な素材を選ぶことでそれなりに費用を抑えることができます。
ただし、さわり心地や風合い、生活をしていく中で積み重ねる年季を暮らしの中で楽しみたい場合は、費用をかけてでも素材選びにこだわるべきでしょう。

特に「木」「漆喰」「珪藻土」などの天然素材は直接触れても気持ちがよく、生活するごとに見た目が味わいを増す点などが魅力的です。値段が張るだけあって、それらの素材は長期にわたり快適な暮らしをサポートしてくれます。

人は育った環境によってその後の人生も左右するといわれるだけに、天然素材を駆使した注文住宅は、生活をそして人生をより豊かにしてくれるでしょう。
近年、都心部を中心に大型のマンションが増え、職場や学校周辺もコンクリートばかりの環境で生活している方も多いはずです。
生活圏を急に変えることは難しいので、せめて暮らしの拠点となる家だけでも天然素材にこだわった優しく穏やかな住環境を整えてみてはいかがでしょうか。

家づくりにかかる費用を構成する3つの要素とは?

費用をかけてでも注文住宅を選ぶことのメリットについては上記で説明しましたが、実際に注文住宅を建てる場合にどんなコストが生じるのか、きちんと把握できているでしょうか?
大まかに知っておくだけでも、提示された見積もりの正当性を判断することができるので、家づくりの費用を構成する「本体工事費」「付帯工事費」「諸経費」の3つの要素について押さえておきましょう。

本体工事費
家づくりにおいてもっとも多くの割合を占めるのが床、壁、屋根などの住宅本体の工事費用である「本体工事費」です。
実に施工費の7割以上が該当します。
家の基礎を形成する躯体工事から、外壁塗装や内装のクロス貼りなどの仕上げ工事、キッチン・トイレの設置や電気・水道などの設備工事までの費用はすべて本体工事費になります。
付帯工事費
家の骨組みができあがったとしても、まだ暮らせる状態ではありません。
門や塀などの外構工事や給排水やガスの工事を行う必要があり、人が生活できる水準にまで完成度を高める際の工事費用が「付帯工事費」です。
付帯工事費は全体の2割程度の費用になります。
諸経費
家を建てる際の建築やローンに伴う手数料、税金や引っ越し代など工事費以外にかかる費用を「諸経費」といいます。
全体の1割ほどの金額ですが、本体工事費や付帯工事費ばかりを気にしていると、意外に諸経費がかさんでいたというケースもあるので、最初から念頭に置いておきましょう。

また、家づくりの費用以外にも土地から購入する場合はほかに土地代も発生することも覚えておきましょう。
このように住宅には、何かと多くの費用がかかります。
それだけにご自身が納得できる買い物にすることが大切です。
費用をかけるところはとことん投資して、抑えるところは徹底的に節約する。
そうした姿勢が注文住宅を建てるうえでは必要なのかもしれません。