路線

都心を巡る環状線・山手線が一番人気

注文住宅を建てる際に、その後の暮らしを左右するほどの大きなポイントとなるのが土地選びです。立地条件によっては、アクセスはもちろんのことライフスタイルさえも大きく変わることも考えられます。特に会社勤めの方であれば、勤務先への通勤手段は非常に重要であり、なるべくスムーズに通えるに場所を選びたいと誰もが思うところでしょう。では、実際にどのようなエリアが家選びの際に人気があるのでしょうか。都内の通勤手段としてもっとも活用されている電車にフィーチャーし、路線別に見る人気エリアの特徴を検証してみました。

2016年度路線別ランキング TOP10

  • 1位 山手線
  • 2位 東急東横線
  • 3位 中央線
  • 4位 京浜東北線
  • 5位 東急田園都市線
  • 6位 丸ノ内線
  • 7位 東西線
  • 8位 総武線
  • 9位 京王線
  • 10位 小田急線

(出典元:suumo)

suumo調べによる2016年度の人気路線ランキングを見てみると、東京の中心地を巡る山手線が堂々の1位に君臨しています。新橋、東京、品川など大企業が集まるオフィス街や池袋、新宿、渋谷などの各線のターミナル駅を約1時間かけて1周する山手線は、東京を代表する路線。線内29駅のどこに住んでもアクセスが良く、抜群の利便性を誇っている点がやはり人気を集める要因となっています。通勤、通学はもちろん、プライベートにおいても都心部への移動の負担が少ないのはうれしいところです。

山手線

“住みたい街を結ぶ路線”が好まれる傾向に

1位の山手線以外の路線に目を向けてみると、ある傾向が見えてきます。それは、住みたい街ランキングの上位にくる駅を結ぶ路線の人気が高いことです。たとえば、2位の東急東横線は、渋谷―横浜という人気区間を結んでいます。途中駅には自由が丘をはじめ、代官山、田園調布、中目黒、学芸大学などいわゆる“ブランド住宅地”が名を連ねています。横浜の繁華街である元町まで特急なら渋谷から35分、各駅停車でも46分で行けるアクセスの良さも魅力です。

3位の中央線も若者に人気のある中野、高円寺、阿佐ヶ谷、荻窪などの住宅地や住みたいランキングで常に上位に位置する吉祥寺を通ります。乗り換えなしで東京、神田、御茶ノ水、四ツ谷、新宿などの主要駅に行けるため、快速や中央特快などもあり利便性が高い点も人気を集める要因となっています。自宅から職場まで一本で行けるというのはサラリーマンの方にとって理想なので、中心地で働く方に選ばれやすい沿線だといえるでしょう。

上記のように“住みたい街と主要駅を結ぶ便利な路線”がランキングの上位を占めていることがわかります。東京近郊にお住まいの方や、新しく住む土地を探している方は都心部で働いていることが多いので、「いかに楽に便利に通勤できるか」が人気をランキングに大きく関わっていることは間違いありません。

人気の路線沿いの懸念は地価の高さ

人気路線のキーワードとして必ず「便利」というワードが出てきますが、その反面、「高い」という価格に対する懸念はどうしてもぬぐい去れません。特に注文住宅で都心のアクセスのいい場所に一軒家を建てるとしたら、郊外に建てる場合と比較すると桁が変わる可能性もあります。つまり、人気があって便利なエリアは常に地価の高さというハードルを越えなければなりません。

最大の懸念である地価の高さについては、第27回コラムで紹介した東京の地価総額が高い土地ランキングを参考にしてください。たとえば山手線は上位にランクする区を通っており、地価総額で見ると千代田区であれば487万5740円/m2、港区だと289万1194円/m2になります。人気の度合いが土地の価格にも如実に表れてくるものなのです。都心で非常に便利なエリアほど、それに応じた費用と覚悟が必要になります。

ただ、人気の路線だといっても、すべての駅が高いわけではありません。山手線に関しても、上野―池袋間のいわゆる下町エリアは価格帯の面でいくと他のエリアと比べて穴場だといえます。また、人気路線でも郊外になればかかる費用はダウンします。引き替えに電車通勤の時間が延びますが、都心よりも広くて快適な家を安く手に入れることもできるはずです。人気の路線沿いは、多くの人が興味を惹かれるだけあって、それだけ価値が高いエリアといえます。そうした街に家を建てられるかどうかは、結局はご家庭の財政事情にかかってくるのです。