高温多湿の東京だからこそ自然素材の注文住宅を

100年で気温が2.47度上昇している大都会・東京

近年、地球温暖化に伴う気候変動のニュースをテレビやインターネットでよく見かけるようになりました。特に真夏は35度を超える猛暑日の日数が増えるなど、年々暑さが厳しさを増しているように思えます。実際の統計でもその傾向は顕著です。

気象庁のデータ(※)によると、東京の年平均気温は100 年で 2.47度上昇しています。そのため、「昔に比べて暑くなった気が……」という肌感覚はもはや間違いではありません。特に超高層ビルが建ち並ぶ東京は“コンクリートジャングル”と化しており、灼熱の日差しを逃がす緑が確実に不足しているのです。

「ヒートアイランド現象」(都市の気温が周囲よりも高くなり、分布図で高温域が都市を中心に島のような形状に分布する現象)という言葉を一度は耳にしたことがあるかと思いますが、都心部は高温化が進んでいます。今後、さらに暑さを増すことが予想される東京の夏を乗り切るには、付け焼き刃的な対策では通用しません。そのため、居住レベルにおいても工夫が必要になってきています。

※参照元:気象庁(1.7 東京都 1.7.2 東京都の気候)http://www.jma-net.go.jp/tokyo/sub_index/kikouhenka/1_1.7_tokyo(pp30-34).pdf

自然と共生していた日本古来の“和の知恵”とは

年々暑さに拍車がかかっている東京の夏ですが、実は高温多湿の気候は今も昔も変わりません。つまり東京に暮らす人々は常に厳しい夏を乗り越えてきたということです。では昔の人はどのように暑さと向き合ってきたのでしょうか? 先人たちが考えた涼しく暮らすための “和の知恵”を少し拝借させてもらいましょう。

エアコンなどの電化製品が充実している現代では、夏の暑い日にはほとんどの方が冷房をつけるかと思います。ただ、エアコンがなかった時代はそうした“人工的な涼しさ”を作り出すことができませんでした。そのため昔の日本家屋は、いかに“自然の涼しさ”を取り入れるかということに重きを置いたつくりになっているのです。

たとえば、日本建築で主に使用されている木材が挙げられます。木材は吸湿・放湿機能が優れた素材であり、湿度が高い場合は湿気を吸収。反対に湿度が低い場合は湿気を放出して周囲の湿度を一定に保つように調節する機能があります。また、「田の字型」と呼ばれる基本構造は、大黒柱を中心に田の字に部屋を配置。仕切りとなっているふすまや板戸を開けることによってすべての部屋がつながり、風通しのいい仕組みとなっています。

夏を涼しく乗り切る自然素材を活かした注文住宅

上記のように日本家屋は、夏を乗り切る仕組みが備わっていました。ただ、現代では人口の増加や住宅の密集、ライフスタイルの変化、職住分離などの影響から“人工的な快適さ”を追求する住宅が好まれるようになりました。

もちろん、暮らしを豊かにする電化製品や住宅の機能は大切ですが、日本古来の“和の知恵”を活かさないのももったいない話ではあります。そうした背景があることから、最新機能を備えつつも要所で自然素材を用いた注文住宅に注目されているのです。

住宅の素材一つひとつを自然素材にするだけでも、家の機能性は変わります。たとえば屋根を天然石にすることで耐候・耐久性に優れたものになり、漆喰の壁面は空気を洗浄してくれます。また、無垢材を使用したドアやフローリングは肌触りがよく、子育て世代の暮らしに最適。子どもたちは日常の中で自然素材の質感のよさを実感できます。

都心部のヒートアイランド現象や、八王子盆地に代表される夏に熱のこもりやすい地形などの影響から、東京の夏はこれからも厳しい暑さに見舞われるでしょう。住まいにおいても暑さ対策が必至なだけに、最新のテクノロジーと従来の日本の知恵を融合させた自然素材の注文住宅こそが、東京で暮らすうえでの最適解といえるかもしれません。